クレンジングの必要性
「毎日きちんと洗顔しているから、クレンジングは必要ないわ」とか、「洗顔料で2度洗いしているから、クレンジングは特に必要ないわ」という声を耳にすることがありますが、これは大きな間違いです。この場合、使っている洗顔料がメイクも落とせるタイプであれば問題ありませんが、普通の洗顔料ではメイクを完全に落とすことは難しいといえるでしょう。なぜなら化粧品には肌とメイクを密着させるために油分が配合されていることが多く、洗顔料に含まれる洗浄成分ではこの油分を浮かせる力がないためです。たとえば、オイルタイプやクリームタイプのクレンジングの多くは、メイクや皮脂などの油分を「乳化」させる働きを持っています。乳化させてしまえば、油分が肌から離れやすくなるため、簡単に洗い流したり拭き取ったりできるというわけです。乳化の原理を使ったもののほかに、イオンの働きでメイクを浮かせるなどメイクを浮かせる原理はさまざまですが、いずれにしてもメイクを落とすことに特化しているのがクレンジングの特徴です。
では、そもそもメイクはそこまでして落とさなければならないものなのでしょうか。メイクを毎晩落とすのはスキンケアの基本ですが、それは多くのメイクが毛穴を塞いでしまうためです。毛穴に入り込んだメイクは、中で酸化して肌トラブルの原因となったり、毛穴の開きを促すことになるため、美肌の面ではぜひしっかり落として起きたいもの。また、毛穴の中に皮脂やクレンジング剤が入ったままでは毛穴が開きっぱなしになりたるみなどの原因になってしまいます。メイクをしっかり落として毛穴を引き締めるためにも、クレンジングやその後の洗顔が大切になってくるのです。また、化粧品に含まれる油分はもちろん肌に無害のものをつかっていますが、化粧をしたまま寝てしまったりするとメイクをしている時間が極端に長くなり、油分が酸化してしまう可能性もあります。そうならないためにもメイクはできるだけ早めに落とすようにしましょう。